日記代わりの随想
2003年上半期

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真田通信(その30)

 21:38 03/06/30
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その29)

 0:54 03/06/28
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その28)

 0:03 03/06/27
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その27)

 23:42 03/06/24
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その26)

 0:08 03/06/24
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その25)

 23:12 03/06/20
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その24)

 0:19 03/06/17
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その23)

 0:30 03/06/07
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その22)

 0:22 03/06/05
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その21)

 0:11 03/06/04
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その20)

 0:37 03/06/03
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その19)

 23:35 03/05/30
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その18)

 23:55 03/05/29
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その17)

 18:10 03/05/21
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その16)

 0:03 03/05/21
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その15)

 23:38 03/05/14
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その14)

 22:53 03/05/13
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その13)

 0:04 03/05/07
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その12)

 0:08 03/05/06
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その11)

 23:58 03/05/02
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その10)

 23:12 03/04/29
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その9)

 0:02 03/04/28
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その8)

 23:53 03/04/25
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その7)

 0:24 03/04/24
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その6)

 23:42 03/04/22
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その5)

 23:41 03/04/21
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その4)

 0:12 03/04/19
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その3)

 23:56 03/04/17
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その3)

 22:12 2003/04/16
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その2)

 20:56 2003/04/15
 今日も農耕的に仕事をした。

真田通信(その1)

 23:25 2003/04/14
 今日も農耕的に仕事をした。

千早ペキポキ通信(その2)

 0:27 03/04/09
 今日も農耕的に仕事をした。

千早ペキポキ通信(その1)

 23:52 03/04/07
 今日も農耕的に仕事をした。

もすまん通信(その1)

 0:19 03/04/04
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その81)

 0:18 03/04/03
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その80)

 0:18 03/03/30
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その79)

 0:06 03/03/29
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その78)

  23:08 03/03/22
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その77)

 23:07 03/03/21
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その76)

 23:41 03/03/19
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その75)

 0:00 03/03/19
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その74)

 23:50 03/03/17
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その73)

 23:59 03/03/14
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その72)

 23:49 03/03/13
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その71)

 23:04 03/03/12
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その70)

 23:43 03/03/08
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その69)

 23:28 03/03/07
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その68)

 23:37 03/03/06
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その67)

 23:11 03/03/05
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その66)

 23:06 03/03/02
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その65)

  23:27 03/02/27
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その64)

 22:31 03/02/26
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その63)

 23:38 03/02/24
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その62)

 23:19 03/02/23
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その61)

 23:39 03/02/19
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その60)

 23:19 03/02/18
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その59)

 23:02 03/02/17
 今日から農耕的な仕事を復活させることにした。

一休通信(その58)

 23:55 03/02/16
 今日もゆっくりと休むことにした。

一休通信(その57)

 20:29 03/02/15
 今日は農耕的に休んだ。

一休通信(その56)

 0:04 03/02/15
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その55)

 0:01 03/02/14
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その54)

 23:01 03/02/11
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その53)

 1:33 03/02/01
 今日も農耕的に仕事をした。

 一休通信(その52)

 23:54 03/01/30
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その51)

 0:29 03/01/27
 今日も農耕的に仕事をした。

 一休通信(その50)

 0:28 03/01/26
 今日は農耕的な仕事を休むことにした。

一休通信(その49)

 0:33 03/01/23
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その48)

 22:49 03/01/21
 今日も農耕的に仕事をした。

 一休通信(その47)

 0:30 03/01/21
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その46)

 0:28 03/01/17
 今日も農耕的に仕事をした。
「吸血蛾クレア」を見てたら、東京創元社のM原氏より電話。ウチのサイトの「日記」を読んで電話をくれたと言う。「狩人の夜」のこと。なんとこの映画の原作の日本語版は創元から出ているそうで、編集したのはM原氏だというのだ。そう言えば、ずっと前に教えてもらってた、と思い出した。で、原作の話をあれこれと。スティーヴン・キングが映画版が大好きだということ。原作者が監督のために絵コンテ(というよりイメージ画)を描いていること。やはりこの作品のエッセンスはキングに重要な影響を及ぼしていたこと。主人公が唯一心を許す船着場の爺さんこそ、キング作品に欠かせぬ「じいさん」キャラの原型(たとえば『シャイニング』のテレパシーじいさん)であろうこと。などなどを楽しく語り合う。電話を切ってから、すぐに、妻が帰宅。偶然、書店に行ったら「狩人の夜」の原作を見かけ、石上三登志氏が解説しているので買おうと思ったが、なんとなく、この次にしよう、と思って帰ってきたとのこと。そういう訳で「狩人の夜」が朝松家のミニ・ブームです。
 あらすじは簡単。
 銀行強盗をして一万ドル盗んできたパパは、ぼくに「妹を守れ。絶対に金の在り処は言うな。男の約束だ」と言って警察に捕まった。パパは死刑を宣告され、刑務所に送られた。刑務所で偶然、同室になった車ドロボウは、実は牧師気取りの変質者で、もう20人以上、未亡人を殺している奴だった。パパは夢で魘されて一万ドルのことを口走ってしまった。それを聞いたニセ牧師は自分の教会を作るため、釈放されるや、ぼくの町にやって来たんだ。そして、あろうことか、ぼくのママに言い寄って結婚してしまった。ニセ牧師は、ママがルスの時を狙ってぼくや妹に「金は何処だ」と迫ってきた。牧師の正体に気が付いてママは喉を掻き切られ、クルマと一緒に川に沈められた。今度はぼくと妹の番だ。ああ…。でも町の人たちは誰もあいつの正体に気がつかない。そして、ぼくは妹をつれてあいつの魔手から逃げ回る。…
 うめずかずおが「ママが怖い」とか「へびおばさん」なんかで得意にしていたパターンだ。
 チャールズ・ロートン監督の映像が素晴らしく美しい。
 特に川底で金髪を揺らせているママの死体は、感動するほどの美しさだ。かつて「ツイン・ピークス」のローラ・パーマーの死体が映画史上最も美しい死体だと言われたが、これに比べたら、ただのゲテモノである。
 全体がシャルル・ペローの、残酷な御伽噺みたいに演出しているのも、見事な計算である。
 そして、ロバート・ミッチャムの牧師!!
 左手の拳に「憎悪(HATE)」、右手の拳に「愛(LOVE)」という刺青をして、黒い帽子を被り、黒いタイを締めて、ダークスーツで、賛美歌を口ずさみながらやって来る。
 こいつは明らかに「ニードフル・シングズ」のガラクタ屋の縁者であり、「呪われた町」の、深夜に引っ越してきた奴の仲間である。
 ミッチャムのふやけたような顔と長身、がっしりした体つき、そして、取りつかれたような目つき。両手を前にして子どもを追いかける姿は、完全にモンスターである。
 いやはや、正月早々、大変な映画と出会ってしまった。
 レンタル・ビデオ屋の隅っこで見つけたら、悪いことは言いません。すぐにお借りなさい。
 近々に原作を読んでみよう。
 そして感銘を受けたら、また、ここに何か書いてみたいと思う。

おっと。
 本日は7枚進んだ。
 明日、出来たところまで、光文社のW辺氏に渡す予定。

一休通信(その45)

 0:50 03/01/16
 今日も農耕的に仕事をした。

一休通信(その44)

 0:20 03/01/15
 今日も農耕的に仕事をした。
 とにかく立ち上がりが悪くなってきた。
「狩人の夜」を半分見る。
 ロバート・ミッチャムの変態牧師が怖い。サイコ物。良く出来たサスペンスである。影の使い方が良い。人物設定はスティーヴン・キングを思い出す。
 机に向かったが、なかなか仕事にかかれず、トランプ占いだの、タロット占いだの、易だの、おみくじだの、ずっとやっていた。今年は去年より良い年になりそうである。しめしめ。
 と書いていて、はっとした。
(どうしてウチにはこんなに色んな占い道具があるのだ)
 確か、昔は本格的な筮竹占いのセットまであった筈である。まったく作家をしているのが不思議なくらいだ。
 まるでプロの占い師ではないか。いや。魔術師かな。
 そんなこんなで、ようやく、夕方に書き始めた。書き直し。かなりサスペンスが効いてきた。良い調子である。きっと「狩人の夜」を見たお陰だろう。一休とロバート・ミッチャムとがこんな所で出会うとはロートレアモンもご存知あるまい。10枚書いて、休む。300枚楽に越えた。いよいよ後半部である。
 東京創元社に電話。今年も宜しくお願いします。と媚を売る。
 朝日ソノラマに電話。逆宇宙ハンターズとレイザースが諸般の事情で必要になりました。余ってる本を下さい。と無理をねだる。
 
 祥伝社に電話。
「真田三妖伝」に付けたクロスワード・クイズの応募が集まってきたという。
 なんと最少年齢は15歳(中学3年生)//最年長は70歳。
 20代の大学生あり、40代の教員あり、30代の主婦あり、50代の公務員ありと年齢分布が広くて、とても良いとのこと。つまりポピュラリティーを持った作品なのだ。よ、良かった。それでこそ頑張った甲斐があった。自分の方法論が間違っていなかったと、自信を強めた。
「妖臣蔵」で得た手ごたえが少しずつ実作に花開いているようで嬉しい限りである。

一休通信(その43)

 0:13 03/01/14
 今日も農耕的に仕事をした。
 なかなか立ち上がれないのは、午前11時まで、遅寝していたせいだろう。
 昼食と兼用の朝食を食べ、長女・二女・妻とコーヒーを飲んだ。のちに机に向かうが、仕事にならず。仕方ないので資料を読む。日本の小歴史シリーズの「荘園」。いくつか発見があったが、どんな発見だったのかは、現時点でもう忘れている。酷い記憶力だ。このままでは、やがて、いつ食事したのかさえ忘れてしまうのではなかろうか。今年貰った年賀状のうちにご当人ではなく、奥様が代筆されているものがあった。ご当人は体調不良につき、今後、手紙を読むことも返事をすることも出来ない、とのこと。ふと「アルツハイマー」という言葉が頭を過ぎる。
「アルツハイマー」で思い出すのは、オカルト界の大先達にして、怪奇実話というジャンルの第一人者であったα先生である。会社員時代に原稿をお願いしようとお電話した。当時、先生はオカルト雑誌に健筆を振るわれていたので是非短文を、と思ったのである。そうしたら、電話口でいきなり、「何の用ですか」と、ピリピリした調子できた。「あの…先生の原稿を…お願いいたしたく…」ぼくは恐る恐る切り出した。すかさず、「雑誌に連載を持っているので原稿は書きません」と答えて、電話を切られた。(やれやれ)と思いながら受話器を置いたものであった。のちにその連載している雑誌の編集長に、このことを話したら、驚くべき話が帰ってきた。「先月頂いたα先生の原稿ね。頂いて読んでみて腰が抜けたね。なぜかって? その前々月に貰った原稿と全く同じものだったんだ」「使いまわしってことですか」「違う。手書きで、とても綺麗な原稿なんだ。ただし、書いてある文章が、前々月の原稿と一字一句変わらなかったんだ。しかも先生は、そのことに全く気づいてらっしゃらない」「………」「仲間うちで、近頃、α先生の言動が時々おかしくなる、と噂されていたけどね。…どうやらボケが始まっているらしいねえ」
 α先生が亡くなったのは、これから半年後であった。
 自分でも時々、文章を読み直し、「大丈夫か、俺は」と思うことがある。ただし、これは最近はずっと少ない。以前、酒びたりだった時に、酷い状態だった。脳は昔よりも活発に動いているらしい。
 そんな訳で、午後4時ころから、少し筆が動き出した。
 一休の活劇シーン。馬が来る。鞍置きだ。(鞍が載ったままで駆けている馬を裸馬に対してこう呼んだそうだ)みんなは馬に飛び乗ろうとする。…だが、このタイミングの良さは、単に「幸運」と呼んでいいものなのか。ソーケイ坊の意味ありげな表情。こいつは本当に出来そこないの式神なのだろうか。
 以上九枚。どうも「切れ」が悪い。明日書き直そう。
 とにかく三百枚は突破した。やっとターニング・ポイントである。目標は550〜600枚。「一休虚月行」と同じくらいの分量で。
「真田三妖伝」二巻のアイデアが少しずつ湧いてくる。
 それとは別に「魔術戦士」の伝奇時代劇版を思いついた。
 あるいは逆宇宙の伝奇時代劇版か。
 志門聖司v.s.白凰坊。
「三妖伝」の霧隠才蔵を主人公に別の話が書きたい。
 しかし、読者は支持してくれるだろうか。
 伝奇でホラーでオカルトな時代小説のアイデアが次から次へと湧いてくる。
 しかし、朝松ファンは、やはり現代物でなければ駄目だろうか。

 明日は今日書いた分を書き直す予定。農耕を通り越して苦行に近くなってきたようだ。まあ、頑張ろう。

一休通信(その42)

 0:12 03/01/12
 今日も農耕的に仕事をした。
 午前9時少し過ぎに起床。妻はPTAの集まりがあるということで早くから中学に行ってしまった。子どもたちが起きるまで、朝食、コーヒー、PC。のち、みんな、モソモソと起きてきた。土曜はだらけていけない。
 昼食は妻と長女と二女と四人でパン。長男は友達の家へ。少しずつ家にいる時間が短くなっているようである。男の子は、そうしたものだ。
 2時40分頃、散歩に出かけることにした。今日は1月11日、退院してから丸7年目(発病は8年前)なので、なんとなくめでたい。長崎神社に向かう。ところで、神社に詣でる時に、二つ、プロのコツがあるのを知っているだろうか。プロとは神官のことである。神官の世界では、神社に詣でるのは3時までとされているのだ。3時を過ぎると、神様は、その日の願い事の受け付けを締め切ってしまうのだそうである。「そんな銀行じゃあるまいし」と、ぼくも初めてこれを聞いた時は笑ってしまった。これを教えてくれたのが、心霊学者だったから余計マユツバであった。ところが、その後、何種類かの神サマ業界の専門書を読んだら、本当に「仕事等でやむを得ない場合を除き3時前にお参りすべし」と書いてあるではないか。なるほど。そういうこともあるのかもしれないと信じるようになった次第。もう一つのコツは、お参りが済んだら、丁寧に手を洗い、ウガイをすることである。これは自分の前にお参りした人にケガレを無意識に引き取っていることがあるからだそうな。なんとなく「カルマ」とか「伝染」とかいう言葉がちらつくのだが、これもきっと深い意味があるのだろうと、従うことにしている。
 そんな訳で3時前にお参りできた。
 のち、古本屋へ。中世史関係書がたくさんあった。とりあえず、一番欲しかった「障害者の中世」河野勝行(文理閣)を買う。「正長一揆と一休」の章があったからである。だが、この中に、大和の国で盲人の一揆があったという記述を見つけ、深く感銘する。
 新刊本屋では「伊勢神宮」を買った。が、これは朝日新聞社のムックではないか。欲しいのは学研のムックだったのに。悔しい。
 そんなこんなで、帰宅後、仕事をはじめた。297枚まで進む。300枚まで本当にあと少しである。一揆の描写。古社に隠れる一休たち。牛の暴走。暴徒の大暴れ。松明を持った馬借が迫る。ソーケイ坊の秘密。本当に古社はここにあるのか。伊勢まではあと一息である。300枚でターニングポイントか。
 明日は日曜だが、年末・年始に風邪で仕事が出来なかったので、仕事を続行させる予定。早く、予定枚数350まで行って、ビバークしたい。とにかく農耕的に頑張ろう。

一休通信(その41)

 0:09 03/01/11
 今日も農耕的に仕事をした。
 午前中はコーヒーと雑談。午前11時に床屋へ行く。行き着けの床屋はおかみさん一人で切り盛りしている。子どもは二人。ようやく手が離れてホッとしたのだろうか。ちょっと体調が悪くなってきたと言う。子どもに関しては我が家と約三年〜五年のタイムラグがある。ただし、大病はこっちのほうが先輩である。いずれにせよ、ウチもあと五年もしたら子どもから手が離れる。そうなったら、思い切り、やりたいことをしよう。大長編小説とか、大実験作を書いたり、旅行したり、映画や演劇や音楽会に行こう。
 そういえば、発作が起こらなくなってから、早くも一年一ヶ月になった。漢方の勝利であろうか。来週の外来で主治医に報告するのが楽しみである。
 原稿は八枚進んだ。
 午後四時、光文社のW辺氏に会う。283枚まで渡す。いよいよ伊賀を抜けて伊勢へ。一揆の暴動・国境での伊勢と伊賀との衝突・幕府の内紛・隠口(かくりく)や初瀬(はせ)の地名に隠された「眠れる神々」の秘密…と書きたいことは山とある。伝奇色の濃厚な作品になりそうである。書いてて楽しい。自分が半病人であることを忘れてしまうほどだ。
 そういえば、去年の暮れに、友成名人に電話をかけ、「わたしのことをガイキチ呼ばわりする奴がいる」とこぼしたら、「それは褒め言葉じゃないか。本物の証拠だろう。最近のモノカキなんて偽者だから、まあ、学歴を自慢することしかできねえでやんの。薄くて、お上品で、そのくせ陰湿で。ガイキチの振りもできない〔いい子ちゃん〕ばかりだぜ」と慰められた。ううむ。さすがは夢野久作を生んだ博多の作家。天下に恥じぬガイキチである。なんだか気持ちがずっと軽くなった…ような気がする。が、これは気のせいかもしれない。
 本物の芸術家でも、本物のガイキチでもなくていいから、本物の農耕的作家になろう。と、今年も誓うのだった。

一休通信(その40)

 0:24 03/01/08
 今日も農耕的に仕事をした。長女と長男は寝坊してやがる。まったく正月気分が消えるのは何時の事か。考えてみると北海道の冬休みは二十五日もあった。親はさぞかし子どもがうざかっただろう。
 午前中は興福寺のこと・荘園・宿駅などの調べ物など。午後は昼食後、少し休んで昼寝。全く夢を見なかった。疲れたのかもしれない。目が覚めれば五時少し前であった。ちょっと喉がおかしい。風邪がぶり返したか。
 長女に頼んでコーヒーを淹れてもらう。栗羊羹を食べた。
 仕事は12枚進んだ。約260枚まで。
 300枚まであと少しである。頑張ろう。

 ソーケイ坊の様子が少しずつ変化してくる。彼は式神ではないのかもしれない、と鴨分明は、漠然と不安を覚える。一休の眼前で、雷を受ける僧兵。木賊色の閃光。爆発する僧兵。「ジユウ」「ジユウ」の唸り声。大和の山々の地鳴り。虚丸の訴えを聞き一休は、カガリを救出に向かう。

 今回の作品はアクション性よりも伝奇性が強い。それゆえ、「世界」の描写のほうに力が入っているのだ。三輪山あたりの描写をやりかけて、「魔術戦士1・蛇神召喚」を思い出す。あれから、もう、14年も経っているのか。感慨がほんのちょっとだけ頭をよぎったが、すぐに消える。
 
 今年はどんな年になるだろうか。

一休通信(その39)

 0:13 03/01/07
 今日も農耕的に仕事をした。
 午前9時近くに起床。今朝はやけに眠い。耳が聞こえなくなる夢を見た。
 朝食。コーヒー。妻と世間話。
 子どもたちは未だ冬休みなので、良く眠っている。好い気なものである。
 こちらは今日から本格的に仕事だというのに。
 そういえば、昨日、長男がパソコンを覗いていて、突然怒り始めた。
「何事だ」と聞けば、「俺の悪口が掲示板に書かれている」と言う。勿論、長男の友人のサイトの話である。「あいつがこんなことを書くなんて」と本気で傷ついていた。すると、パソコンおたくの長女が、「そんなの、誰かが成りすましているかもしれないじゃん」と言い始めた。二女も「ウラも取らないで友達を疑ったりしたら駄目だよ」と言う。しばらく考えた長男、「よしっ」とサイトを運営している友人に電話をかけた。暫し、話し合う。やがて、にっこり笑って「やっぱり誰かがあいつに成りすましていた。ウラも取らずに、あいつを疑った俺が悪かった」と素直に反省していた。
 サイトの掲示板に匿名の悪口、誰かに成りすまして友人たちの仲を裂く、ウラも取らずに噂を信じて喧嘩する。…どれもオトナのPC世界でも良く聞く話である。こういうのも、そろそろ、オトナの世界から追放すべきではないだろうか。こんなの、中坊たちの世界で十分である。
 仕事は、思い切って書き直したら、サクサク進んだ。二十一枚進んで、現在は250枚。予定では去年の12月31日の段階で300枚、現在は350枚は行ってる筈であった。約100枚の遅れ。やはり年末に風邪をひき、七日間、何も出来なかったのが痛かった。約束の日までに、少しでも350枚に近づけよう。
 大和国で僧兵に捕まった一休は虚丸と共に引き立てられる。一方、二人と別れたカガリは、鴨分明の式神(?)ソーケイ坊に襲われる。大和国では一揆と、国境に攻め寄せる伊勢の軍勢。地鳴り。怪しい気配。「ジユウ」「ジユウ」の声は何を表すのか。
 明日、続きを書くのが、楽しみである。

一休通信(その38)

 0:12 03/01/04
 今日も農耕的に仕事をした。
 朝、ベランダから外を見たら、雪が降っていた。そうか。雪というのは関東では西からやってくるのか。などと感心したが、えらく寒い。背中と腰にホカロンを貼り付け、本日は過ごすことにした。
 それにしても今年の正月はテレビを見ない。本も読まない。ただ、ひたすら寝ては食べ、食べては眠っている。まるでケモノか、中国のダウナー系貴族になったようである。
 これではいけない。と、思い立って、午後、散歩に出かけた。が、レンタルビデオ屋にはめぼしいモノはなし。ブック・オフも獲物は皆無である。仕方ないのでセブンイレブンでシュークリームとアンマンを買って、帰宅後、みんなでコーヒーを飲みながら食べた。やっぱり、食い気のほうに行く。
 
 ホラーが書きたい。
 最近、ぼくは伝奇時代モノばかりで、ちっともホラーを書かないじゃないか、という批判がある。しかし、これは間違いだ。ぼくは伝奇や時代劇に溶かし込んで、実はホラーを書いているのである。ホラーは現代を舞台にした物とは限らないのである。
 しかし、今、書きたいのは、過去ではなく現代を舞台にしたホラーである。一読、読者の髪が真っ白になるほど怖いホラー。暴力的で、背徳的で、超自然や魔術の恐怖が描かれていて、その癖、人間の犯す行為の恐怖にも及んだホラー。そんな作品が書きたい。「アメリカン・サイコ」の生ぬるさに腹が立ったせいだろうか。それともお下劣な「鬼畜」系の雑誌に怒りを覚えたからだろうか。友成さんとは全く違ったアプローチで、ホラーでテラーでスーパーナチュラルでアンキャニーでウィアードな世界を描きたい。

 伝奇が書きたい。
 もっともっと荒唐無稽で奇想天外な物語が書きたい。ホフマンが国枝史郎の世界に迷い込んだような。マイケル・ムアコックが滝沢馬琴を狙ったような。シェイクスピアが山田風太郎に化けたような。そんな伝奇が書きたい。影のしろしめす鉄の城。金閣寺に囚われの美姫。河原を埋め尽くした黒死病患者の死体。裏切りと陰謀と淫楽の大巨館。神代の昔から地底を蠢く小鬼の群れ。空中高くで戦われる剣戟。離されると泣き声を発する双子の髑髏。大仏さえ真っ二つに斬ってしまう大太刀。百鬼夜行の室町。ゴシックな安土桃山。バロックな江戸初期。……
 イメージは頭の中で渦巻いているのだが。中々そこに到達出来ず、そのため苛苛と仕事部屋を歩き回る。

 少しずつ、理想の世界に近づいていくしかないのだろうな。
 農耕的に精進しよう。

一休通信(その37)

 0:24 03/01/03
 新年あけましておめでとうございます。今年も宜しくお付き合いください。

 今日は農耕的に休みをとった。
 年末からの風邪による胃痛はなんとか治まった。だが、御節料理は、つい食べ過ぎてしまう。まして、ひばりが丘の義母の許に行ったりした日には、ついついついつい食べ過ぎてしまうのだった。
 昼前に出発。道は上りが渋滞していて下りが空いていた。西東京市(チンケな市名だ)に近づくにつれて、雪が家や車の屋根に積もっているのが見えてきた。ひばりが丘団地に着いたら地面が白く凍結していた。やはり昨夜は寒かったのだ。と、少し驚いた。
 夕方まで子どもたちとお婆ちゃんの家でくつろいで、出発。今度は、上りが空いていて、下りが渋滞していた。いずれにせよ、どっちも空いていて助かった。
 帰宅後、少し休んで、午後6時前に初詣のリターンマッチに出かけた。お供は長男。神社に向かう人は疎ら。すでに露店は店じまいしていた。参道とその脇の暗さが良い。神社本来の闇を感じる。お参りした後、長男とゲーセンに。まったく久しぶりである。新型も旧型も20円。こんなので商売になるのだろうか。とりあえず、八分の入り。昔のような雰囲気の悪さはなかった。
 長男がゲームをするのをぼんやりと見学。ロボット対戦モノと、爆撃戦モノが、ハタで見ていて面白かった。しばらく遊んでから帰宅。
(今年は新年番組をほとんど見ないな)と思いつつ、部屋で休んだ。
 明日あたりから、そろそろ農耕的に仕事を始めよう。

 今年は基本的に、光文社の「一休」シリーズと、祥伝社の「三妖伝」シリーズ、これらを交互に出していく予定である。その一方で、室町伝奇ホラーの短編をゆっくり出していきたい。朝松健流伝奇ホラーの確立。これが目標だが、自分で設定した「高み」にはほど遠い。
 日暮れて道遠し。
 とにかく、今年も、農耕的に頑張ろう。
 
 どうぞ、宜しく。


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